喪中欠礼はがきとは
喪中はがきとは、親、兄弟、子供などの近親者が亡くなった場合「喪中なので、新年のご挨拶にあたる年賀状をお送りできません」という年賀欠礼の挨拶状の通称です。
年賀欠礼はがきや喪中欠礼はがきとも呼ばれ、先方が年賀状を出す前に喪中はがきが届くように、一般的には10月下旬から、遅くとも12月の初旬までには出すようにします。私製はがきを用意し、弔辞用の切手を貼って出すほうが丁寧と言われていますが、普通のはがきに喪中の文面を印刷して送る場合も増えています。
もし投函が遅れてしまった場合や、葬儀が年末だった場合は、無理に出さず松の内(1月7日)が明けてから、寒中見舞いで年賀欠礼のお詫びと喪中のお知らせを送ります。
喪中欠礼はがきの範囲
喪中はがきは、差出人の一親等と同居している二親等が亡くなった場合が一般ですが、同居していなくても二親等なら喪中はがきや年賀欠礼はがきを送っても問題はありません。
子供や兄弟の配偶者に不幸があった場合も含まれることがあります。
また、喪中はがきは個人の風習であるため、企業には喪中はありません。会社として年賀状を出してもなんら問題はありませんし、経営者に不幸があった場合でも、会社宛に年賀状を送付して構いません。
喪中はがきで「句読点(、。)」を使用しない理由
大昔の日本では「句読点」は存在せず、レ点などの「返し点」や「空白」「改行」といった工夫をして文章を読みやすくしていました。
当時は「返し点」なしで読むことが学があるとされ、「返し点」を使用するのは学がない人(目下の人)への配慮と思われていたそうです。
「句読点」が登場した後もその歴史が残り、改まった席(表彰状や感謝状、お葬式、結婚式など)や目上の人には「句読点」を使用しないことがあります。
現在では相手に伝わりやすい文章を書くことが重要とさせているため、必ずしも取る必要はありません。
気になる方や形式に厳しい家へ送る場合は外すようにして下さい。
喪中欠礼の書き方・マナー
喪中欠礼の書き方は一般的に下記3点と日付を書き添えたものを出します。
亡くなった人の情報を記載しない場合は①と③だけ書いたものを出すようにして下さい。
- ①喪中につき年始の挨拶を欠礼する旨
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- 喪中につき年末年始のご挨拶を失礼させていただきます
- 喪中につき年頭のご挨拶をご遠慮申し上げます
- 服喪中のため新年のご挨拶を失礼させていただきます
- 新年のご挨拶を申し上げるべきところ喪中につきご遠慮申し上げます
- 年頭のご挨拶を申し上げるべきところ喪中につき失礼させていただきます
※ 一般的におめでたい事を表現する言葉(賀、慶など)を使用せず、「年始」「年頭」「新年」を使用して下さい。
- ②誰がいつ亡くなったのか(相手との関係によっては不要)
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- 今年○○月○○日に父 ○○が○○歳にて天寿を全ういたしました
- 今年○○月○○日に父 ○○が急逝いたしました
- 今年○○月に父○○(享年○○歳)が永眠いたしました
- 本年父○○が○○歳にて他界いたしました
- 本年○○と○○が相次いで永眠いたしました
- ③お付き合いへの感謝や相手の無事を祈る言葉
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- 本年中はひとかたならぬお引き立てをいただき誠ににありがとうございました 皆様にはよき新年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます
- これまで賜りましたご厚情に故人になり代わりまして厚く御礼申し上げます
- ここに本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますと共に皆様にとりまして明年がよき年となりますようお祈り申し上げます
- 皆様にはどうぞよいお年をお迎え下さい ご自愛のほどお祈りいたします
- 寒さに向かう折からご自愛のほどお祈り申し上げます
喪中に年賀状が届いた場合
もし、喪中に年賀状が届いてしまった場合は、「年賀状に対するお礼、喪中につき新年の挨拶を欠礼したお詫び」を寒中はがきで伝えましょう。
松の内(1月7日まで)は慶事にあたるため、1月7日を過ぎてから投函して下さい。
また一般的に、喪中を伝える寒中はがきは1月8日から立春(2月4日)までに届くように送ります。
寒中はがきで送る場合は、華美にならなければ特に弔辞用のはがきを用意する必要はありません。
近況の報告など
喪中はがきが年賀状の投函と行き違ってしまったり、投函後に先方にご不幸があった場合など、喪中の相手に年賀状を出してしまった場合は、すぐに先方へ連絡しその旨を伝えます。
その後、松が明けてから、改めて寒中見舞いでお悔やみを兼ねて挨拶を送りましょう。
また、先方から寒中見舞いなどで喪中を知らされた場合も同様に、すぐにお悔やみとお詫びを添えて返信しましょう。
寒中見舞いの書き方・マナー掲載ページはこちら(1月8日〜2月3日頃まで)
余寒中見舞いの書き方・マナー掲載ページはこちら(2月4日〜2月末頃まで)
- 年賀状、その他の書き方・マナーはこちら